在留カードの見方と確認が必要なポイント|企業・個人が知っておくべき基礎知識

在留カードの見方と確認が必要なポイント|企業・個人が知っておくべき基礎知識

日本に中長期間在留する外国人に対して交付される「在留カード」は、適法な在留資格や在留期間を証明する重要な公的書類です。外国人雇用が増加する中、企業担当者や個人事業主にとって、在留カードの正しい確認方法を理解することは非常に重要になっています。

特に、在留資格によって就労可能な範囲が異なるため、確認を怠ると不法就労助長罪などの法的リスクにつながる可能性があります。そのため、採用担当者や経営者だけでなく、外国人本人もカードの内容を正しく把握しておく必要があります。

在留カードとは何か

在留カードとは、日本に3か月を超えて中長期間在留する外国人に対して、出入国在留管理庁が発行する身分証明書です。カードには氏名、国籍、在留資格、在留期間、就労制限の有無などが記載されており、日本国内での適法な在留を証明する役割を持っています。

在留カードは常時携帯義務があり、警察官などから提示を求められた際には提示しなければなりません。また、住所変更や在留期間更新などがあった場合には、記載内容の変更手続きも必要になります。

行政書士などの専門家は、外国人の在留資格申請だけでなく、企業に対して在留カード確認の実務指導を行うことも多く、法令遵守の観点から重要な役割を担っています。

なお2026年6月14日からマイナンバーカードの機能を付加するための措置が講じられた在留カードが発行されることになっており、デザインが変わります。この記事では現行のカードについて記載している点にご注意ください。

在留カードで必ず確認すべき項目

在留カードには多くの情報が記載されていますが、特に重要なのが「在留資格」「在留期間」「就労制限の有無」の3点です。

まず在留資格は、「技術・人文知識・国際業務」「留学」「家族滞在」など、外国人が日本で活動できる内容を示しています。例えば、「留学」の在留資格では原則就労できませんが、資格外活動許可を取得している場合は一定範囲のアルバイトが可能です。

次に確認すべきなのが在留期間です。有効期限が切れている場合は不法滞在となる可能性があるため、採用時だけでなく定期的な確認も重要になります。

さらに、「就労制限の有無」欄には、就労可能かどうかが記載されています。「就労制限なし」であれば幅広い就労が可能ですが、「指定書により指定された就労活動のみ可」などの場合は、仕事内容との適合確認が必要です。

社労士や行政書士の現場では、この確認不足によるトラブル相談が増えており、企業側の理解不足が課題となっています。

偽造在留カードの見分け方

近年では偽造在留カードによる不法就労問題も発生しており、企業側には慎重な確認が求められています。

確認ポイントとしては、カード表面のホログラム、文字のズレ、不自然なフォント、顔写真との相違などがあります。ただし、見た目だけで完全に真偽を判断するのは難しいため、少しでも不審な点がある場合は、専門家への相談が望ましいでしょう。

また、出入国在留管理庁が提供している「在留カード等読み取りアプリケーション」や在留カード番号を利用した「在留カード等番号失効情報照会」で有効性を確認する方法もあります。

行政書士は外国人雇用や在留資格管理の専門家として、企業の適法な受入体制構築を支援しています。採用前に専門家へ確認を依頼することで、企業リスクを大幅に軽減できます。

企業が注意すべき実務上のポイント

外国人を雇用する企業では、在留カード確認を「採用時だけ」で終わらせないことが重要です。在留期間の更新漏れや資格変更が発生する可能性があるため、継続的な管理体制が求められます。

特に、留学生アルバイトについては「週28時間以内」という資格外活動許可の制限があります。繁忙期などに勤務時間が超過すると、本人だけでなく企業側も責任を問われる場合があります。

また、業務内容が在留資格の範囲に適合しているかも重要です。例えば、通訳業務で許可を受けている外国人に単純労働のみを行わせると、資格外活動として問題になる可能性があります。

そのため、多くの企業では社労士や行政書士と連携し、外国人雇用管理台帳の整備や定期確認を実施しています。法改正も多いため、最新情報を継続的に把握することが大切です。

まとめ

在留カードは、外国人の適法な在留と就労資格を証明する非常に重要な書類です。企業が外国人を採用する際には、「在留資格」「在留期間」「就労制限」の確認が欠かせません。

確認不足は不法就労問題や企業責任につながる可能性があり、慎重な実務対応が必要です。特に近年は外国人雇用が拡大しているため、採用担当者や経営者には正確な知識が求められています。

在留カードの判断に不安がある場合や、外国人雇用管理を適切に行いたい場合は、行政書士や社会保険労務士などの専門家へ相談することで、安全かつ適法な雇用体制を整えることができるでしょう。